という語は、国有企業の工場長など、幹部らを皮肉った一時の流行語でした。手中にした実権をいいことに、やたら、宴会、宴会、と飲み食いする(ボス)を、いったい誰が監督したらいいのか、などと、やり玉にあげられている国有企業の幹部たちが、揶揄(やゆ)されて、こう呼ばれたわけです。今や、国有企業の幹部とはいえ、ウカウカできません。
「革命とやらの酒を毎日喰らい、風紀を乱すは、腹は壊す!」
「宴会一席で牛一頭分喰らい、一年でマンション一棟分食いつぶす!」
などと、痛烈に、からかわれるからです。
また、カンパニー・アカウントで、飲み食いする幹部のことをとも、いうそうな。これは、年間を通じて、一万元以上もタダ食い、タダ飲みする(腹)。これまた、幹部を皮肉った言葉です。
上が上なら、下も下で、こんな言葉も聞こえます。
「工場長局長ヤタラ海外へ、科長主任はデタラメに接待飯を食らい、工員はみなしてポーカー遊び」
改革路線をひたすら進む中国に、資金と、きりもりする度量さえあれば、工場や会社をまるごと引き受けることができる(請負制度)というのができたのも、時代の要求からでしょう。さらに、最近では、独自で開業、その私企業で、縦横自在、はつらつと切り盛りする若い経営者が多く出てきたのも、時代の流れでしょう、ね。
中国では、従業員、工員らに、賃金をきっちりと支払うことのできるボスが、一番「好い人」で、お飾りのボスはと、馬鹿にされているのです。
「その位(くらい)に在(あ)らざれば、その職を謀(はか)らず」
「この意味は、"その地位にある者は、その責務を負うべし、ということ"である。しかし、それを果たしている幹部がいかに少ないことかッ!」
と、熱っぽくこの句を解説してくれたのは、江蘇省武進市・武進湖糖第二精細化工廠のボス、でした。
こんな"きつい"のもあります。
「クソ壺を独り占めして、大便をしない」
つまり、自分の職務をまっとうしない人、ポストに着いたまま、仕事もせずに、後進に譲らない人などを指して、こう云います。
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