深沢俊太郎

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Shuntaro Fukasawa
新中国いろはたとえ歌留多


「新・新中国いろはたとえ歌留多」
(連載/月二回/毎月10日と24日更新)
No.18 2005年11月10日
新中国いろはたとえ歌留多:連載No.18
 よく「損して得を取れ」とはいいます。しかし、そうはいっても、中小の企業ではそうもいきません。損をするわけにはいかない、というのが、遣り繰りに、いつも苦しむ中小の泣きどころです。ひとつひとつ、薄利でもあげて行かないことには、途中で息切れがしてしまいます。ですから、万一、裏切りにあい、損をこうむったところとは、二度とヤラず、さっさと鉾先を変えるのがよいと思います。一度裏切る相手は、二度目も遅かれ早かれ、いずれは、ありえる、と思うからです。結局、損して、得は取れないようになっていますので、損する商いは、初めから避けることです。次からは、必ず儲けさせるとか、二回目、三回目からは、利益があがる、と紙上の皮算用を見せられても『危険』、と思うことです。初めに、トントンか薄利があれば別ですが、初めの損を、次ぎでカバーする、という中国側の言い分には、乗らぬことです。
 我が諺に『損した港に船繋げ』(損しても、そのままへこたれて、逃げてはいけない)という至言は、確かにあります。正しくその通りなのですが、相手を選ぶことの大切さは、日本での商いも同様、中国との商いとて重要です。まだまだ不透明なところのある中国ですから、損をさせられたところには、長居は無用、さっさと手を引くのが、よいでしょう。

《不(ブ) 期(チー) ?(ヅワン) ?(チィェン),先(シィェン) 求(チィウ) 保(バオ) 本(ベン)》(山東)
「儲けは期せずとも、まず元手を守ること」

《无(ウゥ) 利(リィ) ?(ヅー) 可(クー),?(クイ) 本(ベン) ?(ナン) 当(ダん)》(陝西)
「利益はなくともかまわないが、元手を損してはやっていけない」

ところで、中国の宴会のよいところは、最後に主食を食べ終えると、すぐ散会する、というところにあると、筆者は、常々、思っています。二次会、三次会と、ダラダラないのがいい。宴も終りが近づくと、主食が出て、そして、甘いものか、果物が出ますから、それを食したら、長居はせず、丁寧に礼を述べて、すぐ席を立つことを薦めます。つまるところ、『飯(まま)食ったあとに長く居な』を実践されるとよい、というコトです。

ついでに、もう一つ、中国での宴会は、「商談の場」と、かねがね考えている筆者でもありますから、どんな宴会でも、できるかぎり盛り上げよう、愉快に過ごそうじゃないか、という気持ちを持って臨んでいます。ですから、正直のところ、一次会だけで終ってくれるのは、ありがたくも、開放感があります。

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