深沢俊太郎

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Shuntaro Fukasawa
新中国いろはたとえ歌留多


「新・新中国いろはたとえ歌留多」
(連載/月二回/毎月10日と24日更新)
No.6 2005年5月10日
新中国いろはたとえ歌留多:連載No.6
 役に立たない加勢はかえって足手まどいになるという我が俗諺に、「下手な味方は無いがまし」というのがあります。「役立たずは立ち去れ」っていうのに等しいのですから、なかなかキツイ言葉です。不況下の中でのリストラは生き残りを賭ける企業にとってはやむを得ないことなのかも知れませんが、身につまされます。ただ、企業の業績はパートナーの好し悪しで大きく変わってきますので、下手な味方はやはり切っていかざるを得ないのでしょうね。ですから常時、配下の者の舵取りに気を配って行かねばならないということからいえば、資金手当て同様、片腕となるパートナー選びはトップの重要な役割となります。
不景気の中でのトップの姿は痛々しいものですが、それを感じさせてはならない宿命がトップにあるわけで、たいへんな商売(やくまわり)にちがいありません。
《好(ハオ) 花(ホワ) 也(イエ) 得(デェイ) ?(リュイ) 叶(イエ) 扶(フー)》
「好(よ)い花とて緑の葉の助けがなければ引き立たぬもの」(どんなに偉い人でも人の助けが無くては成功はおぼつかぬものだ)
《牡(ムゥ) 丹(ダン) ?(スイ) 好(ハオ),全(チュエン) 凭(ピン) ?(リュイ) 叶(イエ) 扶(フー) 持(チィ)》(「醒世姻縁伝」第三十二回)
「牡丹は好しといえども、全く緑葉の扶持に依る」
 日本国内でもこのパートナーの問題は頭痛の種なのに、ましてや中国進出となると、大中小企業を問わず、よほど好(よ)い相手に巡(めぐ)りあわないことにはなかなか成功は難しいことになります。【ほ】の稿でも触れましたが、いいことずくめを並べたてる人よりも、欠点を率直にいってくれる人こそ大切にせねばなりませんし、人から欠点を指摘されてもイイワケをせず、改める度量を持つ人間にならなければ、これまた上に立つ人間としては先が思いやられます。商人(ビジネスマン)のあなたは中国に行って、いい人に、いい中国人に、巡り逢える努力をしているでしょうか。

 最近の日本では、社員旅行とか部下に酒をふるまうという"行事"は流行らないと聞きますが、中国では、この行事はどうもまだまだ習慣化されているように見受けます。
《?(ドォん) 家(ジィヤ) 不(ブ) ?(ドォん),工(ゴん) 人(レン) 一(イィ) 哄(ホん)》
「ボスがはなせるヤツでないと、労働者はワーワー騒ぎ立てるものだ」
中国ではこの理屈が分からないボスは嫌われます。しかし、飲み食いさせたからといって彼らはアテにはならないのだとも教えています。
《生(シォん) 意(イィ) 好(ハオ) 造(ザオ),?(フオ) ?(ジィ) ?(ナン) 靠(カオ)》(山東)
「商売を造るのはたやすいが、従業員をアテにするのはむずかしいものだ」
ウーん、これまたキツイ俚諺もあったものです。

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